Hidemi Shimura

Art Random -art memo- 現代美術作家シムラヒデミのブログ

  • 平行世界 -Parallel World- 蘇州での展示が始まりました 2018-03-26 蘇州のアーティストインレジデンスの締めくくりとしての個展が土曜日より始まりました。 たった一週間の展示なのに3メートルの大きなポスターが作られたり、カッティングシートの文字が壁に貼られたり、とても大掛かりな準備が進められ、正直そこまでやらなくても良いのでは?と思いましたが非常にありがたいです。こんなに準備を頑張られては「これはなんとしても作品を完成させないと!」とオープニングの前の日も徹夜で展示の設営作業を行ったのでした。 どうにか無事にインスタレーション作品の制作を終え、日本から持ってきた作品と合わせて無事に展示を始めることが出来ました。展示スペースは300㎡はあり、私の作品は作るのに時間がかかるので小さい作品が多く大分隙間が多い展示となりましたが、展示の仕方を工夫すれば意外と何とかなるものだなーと思いました。 作品に使っている蘇州の糸はシルクなのでとても繊細で、絡まりやすく、ちょっと何かが引っ掛かっただけでも毛羽立ってしまうので、扱いがとても難しいです。制作中もなんどか糸が絡まってしまい、とても大変でした! 展示を行うこと自体をギリギリに決定したためあまり告知する時間も無かったのですが、オープニングパーティにも結構人が来てくれて安心しました。 オープニングの後はレジデンス滞在先のアートエリア内にある宴会室でホテルのシェフの出張サービスによる豪華ディナーがふるまわれました。 本当に至れり尽くせりでびっくりです!
  • アートは国境を超えるか?私が中国を選んだ理由 2018-03-16 Art Random -art memo- 現代美術作家シムラヒデミのブログ  Hidemi Shimura「アートは国境を超えるのか?」と聞かれたら私はアートによって国境を超えることはとても簡単だと答えると思う。ただし、それは平和な状況においてのみであると言える。 アートによって世界を平和にするとか言うアーティストが時々いるが、私は実際アートによって世界を平和にすることは不可能だと思う。ただ、アーテイストが戦場には存在出来ないのは確かであって、つまりアーティストが活動できる地域というのは平和であり、たとえアーティスト自身が世界を平和にすることは出来なくても、アーティストの存在自体が平和の証となることは出来ると思う。 そもそも、私がなぜ中国でアーティスト活動する事を選んだかと言うと、私は元々アジアにはあまり興味が無く、住むなら絶対ヨーロッパがいいと思っていました。 ただ、たまたま社員旅行で訪れた上海でヨーロッパ風の街並みと中国式の生活が入り混じった不思議な光景を見て、こんなに近くにヨーロッパがあった!とも言える景色なのにやっぱりアジアな雰囲気にすっかり魅了されたのでした。 その後、引っ越す前に上海を何度か訪れているうちに、人々はとても親切で日本人であることを理由に嫌な目に合う事も特に無く、実際自分が持っていた印象とはだいぶ違うと思いました。 確かに欧米に進出してキャリアを積むことはアーティストとしては一番の近道ではあるけれど、例えば中国のような政治的にはあまり仲の良くない国で作品を発表しながら一人の日本人として現地の人たちと交流をしていくこともアーティストとしての一つの役目になるのでは?と思いました。 そして、上海は国際都市なので外国人がたくさん住んでいて、上海で色々な国の人たちを見て、人々が生きていくのに必要なもの(家族・友達・仕事・お金など)と人々が求める幸せは基本的に世界中どこの国でも同じなので、生まれた国が違うからと言って表面的な事で人を判断することはあまり意味がないという事に気づきました。そして、その考え方が私の作品にも深く影響を与えていると思います。 私自身アーティスト活動を始めた当初は、欧米を中心に作品発表したりしていましたが、当時はどうしても現代美術は欧米が基準で欧米人の尺度で判断されるため、アジア人はなんとなく脇役的な雰囲気を感じていました。だから、「いつかアジアが現代美術の中心になる時が来ればいいな。」と当時から願っていたというのも上海を移住先に選んだ理由の一つです。 そして今、アジアの各地で現代美術が盛んになっているのを見て、とてもうれしいです。
  • 上海当代芸術博物館 Power Station of Art 上海アート情報2018-4 2018-03-13 Art Random -art memo- 現代美術作家シムラヒデミのブログ  Hidemi Shimura上海万博の跡地の方にある火力発電所を改造した美術館「上海当代芸術博物館 Power Station of Art」建物がかっこいいので私のお気に入りの美術館です。 川沿いに立っているので上の階の窓から黄浦江を眺めるのも楽しいです。 今回は3つの展示が行われており、一つ目は「PSA 2017 Emerging Curators Project」という若手のキュレーター達による展示。 そして、「SUPER STUDIO 50」という展示。展示の説明文によると、「Superstudio というのはイタリアのフィレンツェで誕生し、60年代から70年代のアヴァンギャルドシーンにて世界的に影響力があったグループ。インスタレーション・ドローイング・フォトコラージュ・版画・出版・動画等様々な分野で活動した。特に、建築とデザインを革新的な見方で再考することを提案した。」とのことです。Superstudioって私は全然聞いたことが無かったので日本でもあまり知られてないと思うのですが、私は元々建築が好きで建築の図面やドローイングを見るのが好きなので、なんだか珍しいものを見ることが出来て満足です。 そしてこちらは、美術館の1階にある Power Station of Design というデザイン寄りな内容の展示を行うスペースです。「Bijoux en jeu Swiss Contemporary Jewelry Design」というスイスのコンテンポラリージュエリーの展示が行われていました。変わった素材やデザインのものがたくさん展示されていました。  
  • 蘇州のアーティストインレジデンスでの制作進捗状況 2018-03-09 Art Random -art memo- 現代美術作家シムラヒデミのブログ  Hidemi Shimura蘇州のアーティストインレジデンスでの制作は順調に進んでいます。広いアトリエがやっと散らかってきました。 現時点で布に直径2mmほどの極小のハトメを2000個ほど打ちました。そして、材料の丸く切ったアクリル板に直径2mmの穴をたくさん空けました。指にまめが出来て痛いです。 このハトメやドリルで空けた穴をどうするかというと、来週からここにシルクの刺繍糸を通していき、インスタレーション作品を完成させます。 3月の最終週にはここにある展示スペースで個展を開きますので、それまでに完成させます。展示スペースが非常に広いので、出来る限り空間を埋めるように頑張らなくては! 材料の刺繍糸について、レジデンス先の紹介により刺繍の工場より直接売ってもらえることになりました。工場なのでお店で買うよりも安く買えるとの事で、来週工場見学がてら買い付けに連れていってもらいます。 私のアトリエがあるアートエリアは、アーティストのアトリエ・フォトスタジオ・デザイン会社・骨董品のお店など色々入っており、多くの人が「何か足りないものは無い?もし困ったことがあったら言ってね。」などと気を使ってくれるし、アトリエは広いし、大きい音を出しても平気なのでハンマーやドリルを思う存分使えるので制作しやすい環境です。 今後の活動予定については、3月末にレジデンス先で1週間ほど個展。 その後当初の予定通り、4月は以下の2つの個展開催。 4/3(火)ー4/8(日) 個展「開花宣言 -blooming- Vol.2」 JINEN GALLERY 東京都中央区日本橋小伝馬町7-8 久保ビル3F 開廊時間:12:00〜19:00 ※金曜日20:00まで ※最終日16:00まで 休廊日:月曜日 4/24(火)ー5/6(日) 個展「パラレルワールド」 gallery fu 神奈川県横浜市中区石川町1-31-9 開廊時間:12:00〜20:00 ※日曜日18:00まで 休廊日:月曜日 また、詳細はまだ分かりませんが、4月21日から成都のある美術館でのグループ展が急に入りました。 その後、5月末に台湾台中でグループ展、そして秋にはポルトガルリスボンでのグループ展が決まりそうです。 JINEN GALLERY さんにて個展のDM作ってくれました。良い感じです! それでは引き続き制作を頑張ります!
  • 上海昼のお散歩編と家探しの思い出  2018-03-09 Art Random -art memo- 現代美術作家シムラヒデミのブログ  Hidemi Shimura上海で材料を買いに布市場に行く必要があったため、その付近を少しぶらぶらしました。ここは豫園の南側、生粋の上海人が住んでいる下町です。ただ、次第に再開発のための取り壊しが進んでおり、この光景もいつまであるか分かりません。 私が以前上海に住んでいた時、引っ越しのため家を探していて、豫園付近の家に下見に来た時の事。3階にあった部屋で建物は古いけど内装が綺麗で気に入ったのですが、窓から外を見てみてびっくり!東側の窓から黄浦江(上海の真ん中を流れる川)までの家が全部取り壊されていてがれきの山になっていたのです! そこで、大家さんの老夫婦に「この家ももうすぐ壊されちゃったりしないのか?」と聞いてみたところ「うちは大丈夫!」と言っていて、本当かなあ?と思いました。 結局その家は、先に見た人が手付金を払っていて私が住むことはなかったし、その後幸い元フランス租界エリアの便利な所にお手頃価格の良い部屋が見つかりました。 上海に住む外国人は、いかにも上海っぽい古い建物で内装がちょっとキレイにしてある部屋を好んで住むことが多いのですが、最近は古い家がだんだん減っているし、不動産価格が上がってしまっていて、部屋探しも中々大変なようです。