アーティストウェブサイト:サイトのアクセス数を増やす方法

私がしばしば参考にしているサイトの中のページ Artist Websites: How to Increase Your Online Traffic より要約しています。

最近やたらとSEO対策という言葉を聴きますが(実際に内容を理解している人はあまりいないと思う)、このページはまさにアーティストのためのSEO対策の基本だと思います。
これはアーティストが作品紹介サイトを作る際にとても役に立つと思います。
とはいえ、かっこいいデザインでなおかつ構造的にもしっかりしている(検索に引っかかりやすい)サイトを作るのは結構難しいなあと思います。


私たちは今では誰でも気軽にコンピューターとインターネットを使用できる時代に生きていますが、その機能をうまく活用できているアーティストはほんの少ししかいません。彼らのほとんどが作品をオンラインにアップして、その後に何かが起きるのをひたすら待っているだけです。

ここ数年のインターネット技術の革新を考慮すると、典型的なアーティストのウェブサイトはまだ20~30年前の基本的なポートフォリオからあまり変わっていません。言い換えれば、それはすでに芸術やアーティストに理解があり、ポートフォリオの見方を知っている人向けに作られています。そうしたサイトは、説明が不十分で分かりにくく、うまくナビゲーションが出来ていません。結果、芸術愛好者の数はインターネットが普及する前に比べてもあまり変わっていません。

アーティストが見落としがちなインターネットの最大の利点の一つは、全く見知らぬ人があなたのウェブサイト上で偶然にあなたの作品を目にする事ができるということです。実際、より多くの人がサイトを訪れて作品を目にする事により、最終的にあなたのアーティストとしてのキャリアを前進させる大きなチャンス-展示参加の機会、ギャラリーで作品を取り扱ってもらう機会、作品販売、委託制作、ブログやアート系ウェブサイトに掲載される、などにつながります。

ほとんどのアーティストたちは、彼らのサイトを訪れる人々は直接サーチエンジンでアーティスト名を検索することによってそのサイトを訪れるのであって、偶然にサイトを見つけるのではないと言います。これらの理由により、アーティストのウェブサイトの圧倒的多数は、すでにアートについての知識のある人々が対象となっており、それ以外の人向けには作られていません。

しかし、作品をたまたま発見してファンになる人々もいるかもしれません。だから、アート好きな人々のみでなく、全ての人に対して作品をプレゼンしあなたの事を発見してもらうことは大切です。ここでは、ファンを増やすためにあなたのウェブサイトへのトラフィックを増加させる方法についてお話します。

サイト内の各ページに違うタイトルをつける
多くのアーティストが犯しがちな間違いは、”のアーティスト・ジョー・スミス”や “メアリージョーンズの作品”などウェブサイトのすべてのページにまったく同じタイトルを使用することである。タイトル行は、ブラウザの最上部に表示される最も重要な行の一つであり、検索エンジンに一番最初の検索されるテキストである。正確かつ明確にそのページの内容を記述したタイトルをつけること。

画像にキャプション・説明文をつける
アーティストのウェブサイトに載せられた画像のほとんどにキャプション・説明文などのテキストがついていない。すべての芸術作品は視覚媒体なのだが、残念ながら、Googleや他のサーチエンジンではテキストのみを検索することができる。画像しかないページはテキストやタイトルがなければ、インターネット上ではブラックホール以外の何物でもない。あなたのサイト上のすべての画像にタイトルと簡単な説明(短いもので十分)はついていますか?タイトルと説明文をつけることにより画像も検索結果に表示されるようになる。

テキストの内容は分かりやすく
サイト内のテキストは訪問者の2つの質問「Where am I? (どこにいるのか?)」と「Why am I here?(どうしてここにいるのか?)」を分かりやすく示したものにすること。通常サイトを訪れた人がそのページに興味を抱くかどうかは30秒以内に判断される。サイトの内容を分かりやすく親しみやすく説明する事により、たまたま訪れた人がサイトをもっと見てみようと思うかもしれない。たとえあなたの作品がコンセプチュアルで理屈っぽいものであったとしても、誰もが理解できるように普通の言葉で説明するように心がけるべき。

サイトのナビゲーションは分かりやすく
サイトのデザインは簡単にナビゲートしやすく、初めての訪問者がすぐにサイトのトップページや作品紹介ページに移動でき、他のページからトップページに簡単に戻れるようにすること。

誰もが理解できる言葉を使用すること
より複雑な説明を載せても構いませんが、たとえば「続きを読む」リンクをクリックすると移動できるような下層ページに載せたほうが良い。

作品の紹介文は簡潔で分かりやすく
作品の基本的な紹介文である”作品について”、”アーティストステートメント”や “アート”ページは300~400文字くらいで十分。例えば、本の表紙や、映画の予告編、曲の試聴などを見ても、少ない情報でも人々にもっと見てみたいと好奇心をかきたてるような内容になっている。

作品を見たことがない人にもわかりやすい文章
作品についての説明文は今までに作品を見たことがない人を考慮して書くように。普段あなたの作品について良く聞かれるようなポイントを押さえて書くようにする。必要な情報を前もって提供する事によって作品の画像を見たときにより理解してもらえるようになる。

作品はきちんと整理しよう
全ての作品を説明無しにごちゃ混ぜに載せては見る人が混乱してしまう。作品は異なるスタイルやジャンルごとに分類して載せる。

検索キーワードには明確な単語を使用する
作品についての漠然とした、または一般的な用語や説明を避ける。たとえば、都会の風景を描いた作品について”都会の風景”のような書き方ではなく、その作品を構成するもの「天候、場所、通りの名前、イベント、時刻、車両、建物」などをリスト表示する事。都会を描いた作品を探している人だけではなく、違うものを探していた人もあなたのサイトをたまたま訪れてくれるようになるかもしれない。

作品のファンの言葉を参考に説明文を書いてみる
あなたの作品を好きな人がいつもあなたの作品について話す時にどんな言葉を使っているかを思い出して作品の説明文を書いて見る。あなたの作品のファンが好んで使う言葉は他の潜在的な未来のファンにアピールする可能性が最も高い。

現代美術作家 シムラヒデミ
主に刺繍糸を素材に作品を制作するアーティスト。大学でファッションデザインを専攻、卒業後3DCG制作の仕事に就く。
2005年より現代美術作家としての活動を開始。デビュー直後にパリで個展を開催する等順調に海外での活動を広げる。2006年より社員旅行をきっかけに好きになった街、上海へ移住。それほど長く住むつもりではなかったものの、リーマンショックによる画廊閉鎖など予想外の展開に翻弄され、7年近く住んでしまう。
2013年12月日本帰国、埼玉県所沢市在住。引き続き現代美術作家として活動。現在、2025年のアーティスト活動20周年の為に作品を作り溜めている。

このブログではアート・文化・歴史に関する考察、自身の活動報告等を投稿しています。
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