今まで上海にいたおかげで一度も行けなかったんですが、今回初めて「アートフェア東京2014」に行ってきました。
感想としては、「思ったより会場が小さい。思ったより外国人が少ない。思ったより海外のギャラリーも少ない。」だったんだけど、骨董から現代美術までジャンルが幅広いので一度に正反対のものが見られてとても興味深いです。
欧米のギャラリーが少ないのは仕方がないとして、もっとアジアの色々な国からの作品が見てみたかったです。一応アジアのギャラリーを集めたコーナーもあったのですが、全体的な比率を考えるとまだまだ少ない気がしました。(そう考えると上海のアートフェアSHcontemporaryのほうが国際色は豊かだった気がする。)
私の中で一番よかったのは富山のギャラリー Gallery KUGO 立体感があり技法的にもとても凝っている作品揃いで、作品の選び方に一貫性があるし、見ていて楽しい展示に仕上がっていました。しかし、こういう作品は写真ではなかなか良さが伝わらないのでもったいないところです。
それから、一目見て「おっ!」と思ったのが、札幌の Gallery 門真 & ANNEX の水玉の作品。前にひょんなことから写真だけ見たことがあり、平面なんだけど奥行きのある作品だと聞いていたのですがあまりイメージができなかったのです。しかし、今回実物を見たとたんにあの作品だということが分かりました。平面なんだけど水玉が層になっていて、ちょっと立体感があります。遠くから見ても目を惹く作品です。
あと、SHcontamporaryで毎年良い作品を展示していた台北の TINA KENG GALLERY の支店(たぶんこっちは若手作家がメイン) TKG+ もアジアコーナーで出展してました。やっぱり面白い作品を展示してたのですが、今回は小さい作品がメインで数も少なかったのでやや物足りない感がありました。
なぜ私が TINA KENG GALLERY が好きかというと、このギャラリーで扱っている蘇笑柏(Su Xiaobai)という古い木や漆を使ったかっこいい作品を作るアーティストが好きなのです。
最近色々な人の作品を見て感じることは、「百聞は一見にしかず」と言うけれど美術作品に関してはまさにその通りで、写真で作品の良さを伝えるのはなかなか難しいので、やはり実物を見ないと分からないのです。
その点でもアートフェアというのは色々な作品が見られるのでやっぱり新しい発見があります。
あと、出展者にとってアートフェアの一番の目的は「作品の販売」ですので、欲しいと思った作品はジャンジャン買ってください!アートフェアの入場料は事務局の収入になるだけだし、やっぱり作品自体の売り上げが伸びないと出展者側にとっては厳しいので…