バブルは嫌いでして

 2年前ごろからじわじわときていた中国絵画バブルですがやっと新聞の記事に。バブルの崩壊とともに青春時代を迎えた私としてはバブルの恩恵をちっとも受けておらず、「バブル」という言葉には‘いつかぱっと消えてなくなる恐ろしいもの’というイメージがあり。バブル期は日本美術界もウハウハでにわかアーティストが増えたり、印象画の絵画いっぱい買っちゃったりしたそうだけどその面影はいまいずこ?とあっというまに寒々しい感じだし。中国が同じ道をたどらないことを祈ります。バブルがはじけて一番かわいそうな目にあうのはアーティスト達ですからねー。
 株に飽きた人々がこの作品が上がりそうですよとか言われて買っちゃってるんだろうけど、それじゃ何にも楽しくないだろうし家にあっても邪魔になるだけだろうに。作品へ投資する時は自分がとにかく気に入って値が上がりそうだと信じるものを買わないと。いわば作品への投資ではなく自分のセンスに投資する!くらいの気合でやれば面白いのでは?

 中国の画家達のテクニックはかなり高いレベルにある(テクニック重視の教育だから)と思うけど現代美術に関してはピンからキリまである感じで。いくら中国だからってそろそろ革命画っぽいのとかは見飽きたなーと思っていました。しかし、11月に798芸術区での展示を見たところによると先端にいる人々はすでにとっとと新しいスタイルに移行していたので安心しました。

現代美術作家 シムラヒデミ
主に刺繍糸を素材に作品を制作するアーティスト。大学でファッションデザインを専攻、卒業後3DCG制作の仕事に就く。
2005年より現代美術作家としての活動を開始。デビュー直後にパリで個展を開催する等順調に海外での活動を広げる。2006年より社員旅行をきっかけに好きになった街、上海へ移住。それほど長く住むつもりではなかったものの、リーマンショックによる画廊閉鎖など予想外の展開に翻弄され、7年近く住んでしまう。
2013年12月日本帰国、埼玉県所沢市在住。引き続き現代美術作家として活動。現在、2025年のアーティスト活動20周年の為に作品を作り溜めている。

このブログではアート・文化・歴史に関する考察、自身の活動報告等を投稿しています。
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