宮島達男展 「FRAGILE」

 谷中にあるSCAI THE BATHHOUSEにて開催中の宮島達男展 「FRAGILE」を見に行く。何年か前に宮島達男氏の個展を初台のICC(インターコミュニケーションセンター)に見に行った時は実は全然期待しないで行ったのですが、幅5mの巨大な作品「MEGA DEATH」をひと目見て好きになっちゃったのです。
 「MEGA DEATH」は沢山のLEDの数字が様々なスピードで9~1までカウントダウンして消えてしばらく休んだ後また9~カウントダウンしてというもの(それぞれの数字が人々が生きる速さを表している)ですが、完全にデジタルなのに見ているうちにまるで教会にいるかのような荘厳な気分にさせられる不思議な作品でした。
 
 今回展示している作品は小さいのでどうかなあ?と思って見に行ったのですが小さな光が赤い蛍のようで大型作品とは違うしみじみとした良さがあります。小さくても荘厳さは充分に発しています。今回はLED同士を太い針金でつないでいる作品で人と人との関係性を表現しているそうです。

 宮島達男氏のHPで読むことが出来る各作品のコンセプトの文もとっても明確かつ丁寧に書いてあってとても好感が持てます。最近では世界アーティストサミットを企画実行もしていて「ちゃんと」考えている人だなーとつくづく思います。
 

現代美術作家 シムラヒデミ
主に刺繍糸を素材に作品を制作するアーティスト。大学でファッションデザインを専攻、卒業後3DCG制作の仕事に就く。
2005年より現代美術作家としての活動を開始。デビュー直後にパリで個展を開催する等順調に海外での活動を広げる。2006年より社員旅行をきっかけに好きになった街、上海へ移住。それほど長く住むつもりではなかったものの、リーマンショックによる画廊閉鎖など予想外の展開に翻弄され、7年近く住んでしまう。
2013年12月日本帰国、埼玉県所沢市在住。引き続き現代美術作家として活動。現在、2025年のアーティスト活動20周年の為に作品を作り溜めている。

このブログではアート・文化・歴史に関する考察、自身の活動報告等を投稿しています。
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