食べるということを考える

食は人生の基本といいます、なので今年の抱負は「きちんと食べる」にしてみた訳ですが

そもそも食べるということはどういうことなのか?
「パパ・ユーア クレイジー」 ウィリアム・サローヤン 伊丹十三訳 
の最も好きな部分、父親から息子への言葉より↓

「……そもそも、食べるというからには、まずそこに食べ物がなければならないだろ?するとその食べるものについて、一人の人間は沢山持ち過ぎているし、別の人間は足りなくて困っているということが必ず起ってくる。ひいては、第一の国が沢山持ち過ぎて、第二の国では足りなくなり、第三の国では食べる物がほとんどなにもない、というような事態が起きてくる。だからそこにあるのは大規模な飢餓だ。そしてその飢餓は絶えず悪化してゆく。これが一つの大問題なんだ。すなわち、食べることを語り始めると、問題はすぐに口や胃の腑から離れてしまう。食卓やパントリー(食料品室)を離れてしまう。そうして問題は宗教へ、哲学へ、正義へ、秩序へ、文明へ、文化へと拡がってゆき、気がついた時には、現実たると空想たるを問わず人間のあらゆる生活を貫き通しているのだ」

 日本人が一生の内食べる食糧はご飯が11万杯、パン7千斤、肉が牛6頭分などなどという量に及ぶそうで、いつだったか人が一生に食べる食料を山積みにした写真を見てあまりの量にびっくりでした。誰でも時々は環境保護とかについて考えると思うのですけど、一番シンプルに考えると地球にとって一番優しいのは人類が滅びることなのよね。人が一人減ると結構な量の資源の消費を減らすことが出来るから、あまりに熱心すぎるエコロジストとかでホントに自殺しちゃった人がいても不思議ではない?
 でも誰だってやっぱり生きていたいからどうにか地球と折り合いをつけていく方法を見つけようと頑張る人が沢山いるのだなあと思う今日この頃。今後はそういったことを踏まえつつ心して食べ物を消費してみようかなあと思ったわけです。

http://www.greenjapan.co.jp/pronews21c.htm

現代美術作家 シムラヒデミ
主に刺繍糸を素材に作品を制作するアーティスト。大学でファッションデザインを専攻、卒業後3DCG制作の仕事に就く。
2005年より現代美術作家としての活動を開始。デビュー直後にパリで個展を開催する等順調に海外での活動を広げる。2006年より社員旅行をきっかけに好きになった街、上海へ移住。それほど長く住むつもりではなかったものの、リーマンショックによる画廊閉鎖など予想外の展開に翻弄され、7年近く住んでしまう。
2013年12月日本帰国、埼玉県所沢市在住。引き続き現代美術作家として活動。現在、2025年のアーティスト活動20周年の為に作品を作り溜めている。

このブログではアート・文化・歴史に関する考察、自身の活動報告等を投稿しています。
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