都会での仕事を辞めて田舎に引っ越して作品を作るべきか?

またまたこちらのサイトより要約 http://www.artbusiness.com/artists.html

Q: 仕事を辞めてフルタイムアーティストになるタイミングは?物価が安くてアーティストとして生計を立てていけそうな田舎に引っ越そうかと思っています。今と同じ位の作品の売り上げがあればやっていけそうです。遠くに住んでいても作品を売るのは可能だと思うのですが。

A: 手始めに以下の点についてよく考えてみましょう。今住んでいるところで手堅い売り上げを得ることが出来るギャラリーやネットワークがあるかどうか?遠くに住んでいるとお金の回収、作品を売るのに欠かせない人間関係を維持するのは大変である。例えば、コレクターは地元に住んでいて馴染みのあるアーティストから作品を買う事を好む、あまり遠くに引っ越すと売り上げが減ってしまう可能性があるかもしれない。(あなたが全国的に有名でどこに住んでいても関係ない場合は別である)

引っ越してから作品が売れなかったとして、作品の値段を下げる必要もあるかもしれない。田舎では物価が安いから作品の値段も下がるかもしれない。更に、引っ越そうとしている場所のアート市場が小さいかまったくないかもしれない。引越し前によく下調べしておこう。知ってる人のいない新しい土地でコレクターを1から作るのは容易ではない。

また、都会では味わうことのないカルチャーショックや孤立感を味わうかもしれない。都会を離れる前に自分が何を求めているのかを考えよう。想像としたことと現実は往々にして違うものである。まず1-2ヶ月くらい住んでみてどんな生活になりそうか試してみて、長所と短所を比べてみよう。

いつ仕事を辞めてフルタイムアーティストに移行するべきかというのはあなた自身にしか決められない事である。仕事を辞める前に、少なくとも6ヶ月は生活できるくらいの貯金と、今までの仕事に取って代わる収入源を確保しておこう。生活を変えるのは大変だけどよく考えた上で決めた事ならきっとうまく行くだろう。

やっぱりみんな田舎に住んで作品を作るのに憧れるんですね。
私の理想はデレク・ジャーマンの庭のような感じです(ここから写真見られます)

去年蘇州の超郊外の周りに何もない工場地帯の美術館にレジデンスで滞在して作品作ってましたけど、寂しくなるかと思いきや全然平気でした…たぶん作品作るのに夢中だったからでしょう。
でも一生あそこに住めるかといわれるとちょっと無理。

しかしあまり若いうちに田舎に引っ込んでしまうと人との接点がなくなり世間知らずになってしまう気もします。
ある程度年をとってからのほうがよさそうな気がします。

現代美術作家 シムラヒデミ
主に刺繍糸を素材に作品を制作するアーティスト。大学でファッションデザインを専攻、卒業後3DCG制作の仕事に就く。
2005年より現代美術作家としての活動を開始。デビュー直後にパリで個展を開催する等順調に海外での活動を広げる。2006年より社員旅行をきっかけに好きになった街、上海へ移住。それほど長く住むつもりではなかったものの、リーマンショックによる画廊閉鎖など予想外の展開に翻弄され、7年近く住んでしまう。
2013年12月日本帰国、埼玉県所沢市在住。引き続き現代美術作家として活動。現在、2025年のアーティスト活動20周年の為に作品を作り溜めている。

このブログではアート・文化・歴史に関する考察、自身の活動報告等を投稿しています。
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