個展をセルフプロデュース型で開催する場合の手順をシリーズ記事として説明しています。
前回は、個展当日から逆算したスケジュールについて書きました。
今回は、個展の規模や作品数をどのように考えるのかについて書いてみたいと思います。
個展の準備を始めると、どれくらい作品が必要なのかを考えることになります。
ただ、作品数は会場の広さだけで決まるものではありません。
作品のサイズや展示方法によっても大きく変わります。
例えば大型作品を中心に展示する作家であれば、少ない点数でも展示が成立します。
一方で、私の作品は比較的小さな作品が多く、シリーズとして複数点をまとめて展示することも多いため、どうしても必要な作品数は多くなります。
まず平面図を用意する
私の場合、作品数を考える時は、まず会場の平面図を用意します。これは展示会場からもらえることが多いです。
そしてIllustrator上で、作品を配置していきます。
展示予定の作品だけでなく、制作予定の作品も含めて配置しながら考えます。
頭の中だけで考えていると、「十分あると思ったのに壁が埋まらない」ということがよくあります。
逆に図面上で配置してみると、
「ここにもう少し作品が必要」
「この壁は余白を残した方が良さそう」
といったことが見えてきます。
↓展示の半年前に考えたレイアウト

↓展示の2か月前に考えたレイアウト

上が展示の半年以上前に考えたレイアウトと、展示の2か月前に訂正したレイアウトです。なんか今見直してみると、もしかして最初の方が良かった?とか考えてしまいます… このようにとても迷いながら作品のレイアウトを決めています。
前回の個展では約60点を展示しました
2025年7月の20周年個展の会場だった渋谷ヒカリエ8/CUBEは、約100㎡の広さがあります。
私の作品は比較的小さいため、この空間を展示として成立させるにはある程度の作品数が必要でした。
最終的に展示した作品数は約60点です。
ただし、これは私の作品の特徴によるもので、100㎡の会場なら必ず60点必要という意味ではありません。
大型作品が中心の展示であれば、もっと少ない点数でも十分に成立すると思います。
個展は作品を並べるだけではなく、一つの空間を作る作業でもあります。
大切なのは、それぞれの作品がどこに配置されるのかです。
そのため、作品数だけを見るのではなく、会場全体をどのように見せたいのかを考えることが大切だと思います。
誰に見てもらいたいかも考える
前回の個展では触れる大きめのぬいぐるみ型インスタレーションも展示しました。
また、子供たちにも見に来てもらいたいと思い、会期を夏休み期間に合わせています。
そのため、作品の一部は子供たちにも見やすい高さに展示しました。
また、車いすの方も移動しやすいように、会場内の動線についても意識しています。
展示レイアウトを考える時は、作品をどこに置くかだけではなく、「誰に見てもらいたいのか」も重要な要素になると思います。
作品制作は時間との闘い
展示準備を始めてから開始までは、「一体あと何点作ればいいのだろう…」とずっと考えていて、焦燥感との戦いです。
でも、作品は丁寧に作らないと雑な出来上がりになってしまうので、とにかく集中力を維持して作品を用意するしかないので、結構辛いです。
私は割と綿密にスケジュールを立ててから作品を制作する方なのですが、前回の個展の時は、3か月前に他にも展示が入って、スケジュールが大幅に狂うということがありました。でも、それは割とよくあることで、個展の準備は本当に余裕をもってスケジュールを考えておかないと大変だと思います。
次回は、「制作が終わっても個展は始まらない」について書いてみたいと思います。


