フォトグラファー王久良氏による北京のゴミ問題についてのドキュメンタリー「北京-ゴミの城壁」を見てきました。
映画の詳しい説明に関してはこちらを見てもらうと分かりやすいです。
映画を通して社会を変える 『北京―ゴミの城壁』
私が一番印象に残ったのは北京の郊外にある埋立地のゴミを分別するために(たしか)約2000人の農民が各地から集められ、それらの人々が手作業でプラスチックゴミなどを分類しているというあたり。
その人たちは埋立地のすぐ近くの煉瓦で建てた掘っ立て小屋のような家(3匹の子ぶたの絵本の挿絵にあった煉瓦の家のような)に住んでいます。
おそらく日本のメディアがそれについて記事にするとしたら
「中国のゴミ分別のために集められた農民-悲惨な暮らし!」
とかいういかにもなタイトルをつけそうな感じだと思いますが、
逆に、そのおばちゃんたちが拍子抜けするくらい明るかったのでびっくりしたわけです。
「この家は全部ゴミの中から拾った材料で建てたのよ!もう10年ここに住んでるわー。
今着てる服だって全部ゴミの中にあったのよ。だって新品のまま捨ててあったんだもん!
まだ食べられる野菜とかも結構捨てられてるわよねー。」
という感じで、明るく話してたのでさすがに逞しいなーと思いました。
なんだか普段ちょっと辛い事があったくらいで泣き言をいう自分は恥ずかしいなと反省しました。
この映画の撮影当時よりゴミ問題は改善傾向にあり、政府もゴミの分別を促進しようとしていますが、まだ出来てません。
外国から見ると中国は政府が一声言えばすぐに国民が従う!みたいなイメージかもしれませんが、実際は意外とみんな言う事聞いてません。
シムシティをやった事がある人はよく分かると思いますが、一度埋立地を作ってしまうと土地が汚染されるので、元に戻るまで何十年もかかります。
私もつい中国だからあまり分別とかしなくてもいいかなと手を抜いていたのですが、これを見てからもっとちゃんとしないといけないと思いました。