chat GPT はアーティストにも役に立つ② 作品のコンセプトを書いてもらう

chat GPT はアーティストにも役に立つ② 作品のコンセプトを書いてもらう 現代美術, 作品制作用メモ, タオイズム, chatgpt Hidemi Shimura

前回、chat GPT はアーティストにも役に立つ① ポルトガルのアートについて にて、chat GPT はアーティストの調べ物に役に立つのでは?と書きました。

現代美術では、作品のコンセプトを書く時に特定の思想や哲学・歴史などについて調べることがあると思うのですが、chato GPTはとても役に立つと思います。
chat GPTは数日前にgoogle Chromeの機能拡張としても追加されたので、お手軽に使えるようになりました。

例えば、何かタオイズムをテーマに作品を作ろうかなーと思ってタオイズムについて調べてみようと思ったとします。「タオイズムを表す4字熟語を調べてください」と入力したところ、以下の答えが返ってきました。

  1. 無為而治(むいいしち) – 「何もせずとも治まる」という意味で、自然の力を信じ、自然の流れに身を任せることが大切だという思想を表しています。

  2. 自然閑静(しぜんかんせい)- 自然の中で静かに過ごすことが、人間にとっての理想の生き方であるという思想を表しています。

  3. 退屈敬虔(たいくつけいけん)- 簡素な生活や退屈な時間を大切にすることで、心の平穏を保つことができるという思想を表しています。

  4. 無上大法(むじょうだいほう)- タオイズムにおける最高の理法を表し、万物が無から生じ、また無に還るという思想を表しています。

更に「無上大法について詳しく教えて下さい。無上大法の中国語読み(ピンイン)も教えて下さい」と聞いたところ

無上大法 (Wú shàng dà fǎ)は、タオイズムにおける最高の理法を表す四字熟語です。無上大法は、世界にあるあらゆるものは、無から生まれ、また最後には無に還るという考え方を表します。

この思想は、タオイズムにおいて非常に重要であり、無を基盤とした哲学的な考え方につながっています。無とは、あらゆる物事に先行する存在であり、すべての物事の源であるとされています。そして、この無を基盤として、あらゆるものが生じ、変化し、また最後には再び無に還るとされています。このような無の考え方は、タオイズムにおいて、自然の力を信じ、自然の流れに身を任せることが大切だとする考え方につながっています。

また、無上大法は、タオイズムにおいて、最高の理法を表す言葉としても使用されています。この理法とは、万物が自然の流れに従い、無を基盤とした真理を追求することで、自己の内面や周囲の世界を理解し、調和を保つことができるとされています。

以上が、無上大法についての簡単な説明です。

と出ました。そして、無上大法 っていう言葉が良いみたいだと思ったとして、この思想に基づいて何か作品を作ったとします。作品を作ったら、コンセプトを説明する文章も必要ですので、「無上大法の教えと、コロナ禍のパンデミックからの再生をテーマに木材と糸を材料に現代美術作品を作りました。この作品のコンセプトを説明する文章を書いてください。」とchat GPTにお願いすると以下のような文章が生成されます。

この作品は、タオイズムの教えである「無上大法」に着想を得た現代美術作品です。タオイズムの教えは、万物が自然の流れに従って生まれ、変化し、また最後には無に還るという考え方を基盤としています。この教えを通して、自然や宇宙との調和を追求することが大切だとされています。

そして、この作品は、現在世界を襲っているコロナ禍のパンデミックからの再生をテーマにしています。パンデミックは、世界中の人々に深い影響を与え、社会や経済を大きく変革しています。しかし、この作品は、タオイズムの教えを通じて、自然の中にある再生の力を表現しています。

作品は、自然の力を表す木材と、再生の象徴である糸との組み合わせで構成されています。木材は、自然に存在する素材であり、無から生じ、また最後には再び無に還るというタオイズムの考え方を表しています。一方で、糸は、再生や成長を象徴するものであり、パンデミックの終息を意味する希望や未来を表現しています。

この作品は、自然の力や再生の力を通じて、パンデミックからの再生を願うメッセージを表現しています。そして、タオイズムの教えを通じて、人々が自然との調和を追求し、未来に向けて前進する力を与えることを目的としています。

このように、良い感じの文章が生成されます。人によっては更に自分なりの主観を足したいとか、色々足りない部分があるかもしれませんが、これをたたき台に直していくことも可能だと思います。作品のコンセプトを書くのには時間がかかりますが、これで時間短縮の役に立つのではないでしょうか?

そもそも言葉で上手に説明出来ないから作品として制作しているのに、作品を完成した後に言葉で説明するのは面倒だと思うのですが、作品をプレゼンするにはコンセプトの文章は不可欠とされているので仕方がありません。でも、作品制作に関する調べ物や書き物など事務的仕事をAIが助けてくれたら、その分制作に時間を割くことが出来るので、とても助かります。

現代美術作家 シムラヒデミ
主に刺繍糸を素材に作品を制作するアーティスト。大学でファッションデザインを専攻、卒業後3DCG制作の仕事に就く。
2005年より現代美術作家としての活動を開始。デビュー直後にパリで個展を開催する等順調に海外での活動を広げる。2006年より社員旅行をきっかけに好きになった街、上海へ移住。それほど長く住むつもりではなかったものの、リーマンショックによる画廊閉鎖など予想外の展開に翻弄され、7年近く住んでしまう。
2013年12月日本帰国、埼玉県所沢市在住。引き続き現代美術作家として活動。現在、2025年のアーティスト活動20周年の為に作品を作り溜めている。

このブログではアート・文化・歴史に関する考察、自身の活動報告等を投稿しています。
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