時々聞かれるので、海外の展示用に作品を送る際に、できるだけ関税がかからないようにするインボイスと伝票の書き方を説明します。
この方法は、若手のアーティストさんが海外で展示をするけど売れるかどうか分からないから、関税を取られると厳しい…という時に使ってください。
例えば、既に買い手が決まっている作品を海外へ送る、とか、数百万円もする作品を送る際は、それなりの申告価格を記入し、相応の関税を払う事をお勧めします。(でないと脱税になってしまいます。)
インボイスの書き方
①、ご依頼主とお届け先
個人名で個人の住所にするのが望ましい ※ギャラリー宛にすると関税がかかる可能性がある
イベント・アートフェア出展などで指定の送付先がある場合や、どうしてもギャラリーに直で送らないといけない事情がある場合はそちらの住所を記入してください。
②、内容物の記載
絶対に Artwork とは書かないように!(関税がかかる)
作品の種類によって適したものを考えて記入(例えば、私の場合 room decoration craft objectなどと記入してます)
③、正味重量 作品1つあたりの重量
数量 作品の数
単価 1点当たりの申告価格(5,000円以下に抑えるのが無難) 合計額 私はいつも20,000円以下にしています ←ここを高く記入してしまうと関税がかかります
※通貨名(JPNとある部分)を必ず記入、米ドルの場合USDと記入
④、総重量 段ボール込みの重さ 郵便局で計ってもらってから記入でも可
※荷物が通関で止められる理由は書類の不備によることが多く、Invoiceがちゃんと記入できていれば通常問題なく届きます。 荷物は抜き打ちで中身を開けてチェックされることがあります。
中身を確認されて「これは美術作品では?」となった場合は関税がかかることもあり得ます。その場合は関税が支払われるまで、荷物は税関でストップします。
伝票の書き方
Invoice と同じ内容を記入すればOK
JPYの部分記入忘れずに
損害補償額は万が一紛失の際保証を受けたい場合に記入
以上、ご参考になりましたら幸いです。
コロナ禍後、荷物のチェックが厳しくなっているようで、運悪く中身を開けてチェックされたりしたら関税はかかってしまうかもしれませんが、皆さんの作品が無事届き展示が成功しますように!
EMSで送れない大きいサイズの荷物の発送について、おすすめの海外輸送サービス -ポチロジ- を書きましたので、こちらも是非ご参考ください。