久しぶりに中国に行って感じた事&渡航準備について①(感想編)・久しぶりに中国に行って感じた事&渡航準備について②SIMカードとVPN編、の続きを書きます。今回はスマホ決済や配車アプリ等についてと、アーティスト向けのアドバイス色々を書いてみようと思います。
スマホ決済について
スマホ決済については、WeChatPay(微信支付)とAlipay(支付宝)のアプリを入れてあれば大丈夫です。
現地の人は銀行口座と紐づけていますが、外国人でもクレジットカードで登録できるようになったので、便利になりました。
登録方法について 分かりやすい記事があったのでこちらをご参考ください。
登録時にしなければいけない手順が色々あって、パスポートによる本人確認も必要なので、渡航前のお時間のある時に一連の手続きを済ませてください。
クレジットカードは複数枚登録できて、決済の度にどのカードから支払うかを選ぶことも可能です。何枚か登録しておくと安心です。
私はAlipayにいくらか中国元が入っていたため、前回広州に行ったときはそこから支払いをしたので、クレジットカードはほとんど使わなかったのですが、一つ気になることがありました。
クレジットカードのワンタイムパスワードについてです。海外で買い物しようとすると、登録してある電話番号へのSMSかメールアドレス宛にワンタイムパスワードが送られ、それを入力しないと決済できないというものです。
これにより、
1、スマホに中国のSIMカードを入れているとSMSが受信できない…
2、メールアドレスをgmailにしてあると中国では受信できないことがある→VPNをONにすれば受信できるけど、その度にわざわざVPNをONにしてメール受信ソフトを開いて確認、というのも面倒…
という事もあり得るのか?と思いました。
私が使っているカードも勝手にワンタイムパスワードが届く仕様になっていて、一時的に届かないように設定できないか確認してみましたが、OFFに出来ませんでした。セキュリティ強化のためだとは分かりますが、海外旅行中にカード決済するたびに毎回確認が必要だとお会計がスムーズにできないし、ちょっと困るような気もします。
そこで実はお勧めのシステムが一つあって、 Wise(ワイズ) という国際送金システムです。これは低い手数料で海外送金ができるシステムで、デビットカードも発行出来て、Wiseの口座に外貨をチャージしておけば海外のATMからそのまま引き出すことも可能です。
このカードでは決済時にワンタイムパスワードが不要なので、このカードをWeChatPayとかAliPayに登録しておけば便利です。
余った外貨は日本円に戻せるので、使いきれなかった場合も安心です。
Wiseはどこの国へ行くときにも便利なので、登録しておくとよいと思います。
私はWiseは前から登録してあって時々使っていて、今回のワンタイムパスワードの件で思い出しました。
配車アプリについて
アーティストは展示用に作品を運ぶこともあるので、配車アプリは必須だと思います。
滴滴(DiDi)を入れておけば大丈夫です。こちらに分かりやすい手順があったのでご参考ください。
(他の方のリンクばかり引用してすみませんが、他の方が説明してくれているのに、わざわざ私が書く必要もないだろうと…)
滴滴(DiDi)を使えば行き先をあらかじめ登録しておけるので、間違った場所に行ってしまう心配もないし、代金もあらかじめ分かるので安心です。実際、滴滴(DiDi)を使うときは車を呼ぶ→乗車→支払いまですべてアプリ内で終わるので、短距離の場合は運転手と一言も会話しないこともあります。
料金もタクシーを拾うより安く、例えば私は今回広州の空港からホテルまではタクシーで、ホテルから空港までは滴滴(DiDi)を使ったところ、タクシーでは180元、滴滴(DiDi)では105元、でしたので、滴滴(DiDi)の方が安いです。空港まで1時間くらいかかるという事を考えると、日本と比べていかに安いかが分かると思います。
タクシーの初乗りくらいの距離の場合は、すごく安くて、約7元でした。
料金の支払いについて、少額の場合は後払いが可能です。但し、支払い完了までは次の車は呼べません。
長距離の場合は先払いですが、あらかじめ高速料金等も込みの料金になり、後から追加はないので安心です。
また、滴滴(DiDi)は下の図のように選べる車種が多く、6人乗りのワゴン車も選べるので、人数が多い場合や荷物が多い場合に便利です。作品を運ぶ時にも便利ですね。
豪華な車に乗りたい人は、価格が一気に3倍以上になりますが「豪華車」というのを選んでください。
アーティスト向けアドバイス
中国で展示をしたいアーティストへのアドバイスとしては、
- 怖くありません!
中国は怖いというイメージがあるかもしれませんが、どこの国でもアート関係者は優しい人が多いです。なので、怖がらないで行ってみてください。 - 英語で大丈夫!
中国だと中国語じゃないとやり取りできないイメージがありますが、基本的に中国のアート関係者は英語が話せます。なので、英語で大丈夫です。私も普段は中国語でやり取りするように頑張っていますが、単語が出てこない場合は英語に切り替えます(実は私は英語の方が得意です)。
なぜか昔から日本人が中国で展示する場合、日本語が話せるスタッフがいるエージェントを介することが多くて、結局同じ所に集中してしまいがちなのですが、日本語が話せるところを選ぶ必要はないと思います。
時々「アーティスト→日本のギャラリー→日本語が話せるエージェント→現地の他のギャラリー」みたいな複雑な経路になっていることがあって、この間に入ってる人全員が手数料を取った場合、アーティストの取り分は一体どのくらいになってしまうのか?とか心配したりもします。
あと間に人を介すると伝言ゲームになって、情報伝達のスピードと正確さが低下するのがデメリットだと思います。
という訳で、私は現地の作風が合いそうなギャラリーを見つけて頑張って直接やり取りすることをお勧めします。 - 仕事のスピードは非常に速いです
上記で直接やり取りすることをお勧めしましたが、中国人は仕事が速いので、連絡への返事は速くしないといけないので、その点が結構大変です。 - 予定はある程度開けておこう
「日本人ってなんであんなに予定を詰め込みたがるの?」と外国人の友人も不思議がっていたりするのですが、海外だと割と急に展示の話が来ることもあると思います。その時に、予定が詰まりすぎていると良い機会であったとしても断らないといけなくなってしまうので、予定は若干開けておくのが良さそうです。
私の最短記録は3週間前に個展のオファーが来た時でした…でも、ちゃんと出来ました。 - 出展する前に地図で場所を確認しましょう
「なんでこんなに人があまり来ない郊外で展示しているんだろう?」と思うような場所で日本人が展示しているのを時々見かけます。展示する前にちゃんと地図で場所を確認しておくことをお勧めします。
でも、郊外でも人を大勢呼べている場所もあるので判断が難しいですが、一応下調べはちゃんとすることをお勧めします。 - とりあえず行ってみることをお勧めします
中国は美術館をたくさん作りすぎて展示スペースは余ってると思います。なので、たぶん日本からアーティストが1万人くらい行ってしまっても大丈夫だと思います。なので、とりあえず様子を見に行ってみることをお勧めします。 - 作品はたくさん用意しておくと良いです
直接行ってみることをお勧めしましたが、作品が気に入られてすぐに展示をしたいという話になることも中国の場合十分あり得ます。その時に、十分な数の作品が用意出来ていない場合、「作品が無いのになんで来たんだろう?」と思われる可能性ありです。
私はここしばらく作品を作り溜めていましたが、実はこういった理由で作り溜めていました。 - とりあえず日本とは全部正反対だと思っておけば大体間違いないです
住んでいた時から、隣の国なのになぜこんなにも違うのか?と思っていたのですが、日本とはいろんな意味で正反対だと思っておけば間違いないという事に、ある時期から気づきました。仲は悪いのですが、ある意味陰と陽のように相対的な位置関係にある国なのでしょう。
というわけで、色々書いてみました。
物価的には、もしかすると今の北京や上海の方が日本よりちょっと高いかもしれませんが、他の都市だとまだ中国の方が少し安いのかな?と思います。他の国へ旅行するのに比べて、航空券もホテル代も安いので、行きやすいと思います。
ですので、百聞は一見に如かずと言いますし、是非行ってみてください!