アートに関する法律入門

アートマネジメント総合情報サイト:ネットTAM 【ネットタム】アートに関する法律入門より

少し正確な知識があれば、法的な紛争になる前に、粘り強くコミュニケーションをはかることでトラブルを解決できる場合が多いのです。私が関わった事例としては、海外のキュレーターと日本国内のアーティストとの間のトラブルがありましたが、法的な争いにすることなく、こちらの主張を整理して粘り強く交渉することで、最悪の結果を免れることができた、ということがあります。
 法律は最終的な勝ち負けをつけてトラブルを終わらせるのには役立つ場合もありますが、多くの場合、法的な紛争になるというのは、力と力のぶつかり合いと同じで、互いにとって利益にならないことが多いです。ですから、法的な知識は、すぐに使うのではなく、護身用の伝家の宝刀と思っていただいた方がよいと思います。

 アーティストなんかやってると作品売り上げの支払いが遅れたり、作品輸送問題など色々な細かいトラブルに直面するわけで、しかもアーティストは基本的にインディペンダントですから一人で解決しないといけない訳で。上の文を見るととにかく粘り強く慎重にだそうで。しかし!海外と仕事してるとあまりのいい加減さにびっくりすることも多く…こちらにばかり粘り強さを要求されてもあまりにも理不尽だわ。

現代美術作家 シムラヒデミ
主に刺繍糸を素材に作品を制作するアーティスト。大学でファッションデザインを専攻、卒業後3DCG制作の仕事に就く。
2005年より現代美術作家としての活動を開始。デビュー直後にパリで個展を開催する等順調に海外での活動を広げる。2006年より社員旅行をきっかけに好きになった街、上海へ移住。それほど長く住むつもりではなかったものの、リーマンショックによる画廊閉鎖など予想外の展開に翻弄され、7年近く住んでしまう。
2013年12月日本帰国、埼玉県所沢市在住。引き続き現代美術作家として活動。現在、2025年のアーティスト活動20周年の為に作品を作り溜めている。

このブログではアート・文化・歴史に関する考察、自身の活動報告等を投稿しています。
記事一覧 Website Instagram