写真展「岡本太郎の視線」

東京都写真美術館にて
 岡本太郎というとすごく情熱的でがんがん行くタイプの人のようなイメージだけど、実はものすごくシャイでカメラを初対面の人に向けるなんてとても出来ない人だったそうだ。なので独自に開発した潜水艦の潜望鏡のようなタイプのレンズをわざわざ作って愛用していたらしい。
 技術的には写真を撮るのも決してうまいわけではなく、露出を間違えたりフイルム交換する時に失敗してダメにしちゃったり色々失敗も多かったようだ。出来上がった写真は一見淡々としているように見えてひそかな執着が込められているように感じる。
 コンタクトプリントを大きく引き伸ばしたものも展示してあったのだが、確かに失敗してるコマも多かった。しかし、失敗ショットも含めたフィルム全体に岡本太郎風味が満載だった。私は写真を撮るのがものすごく下手なのだが(不器用なのでカメラの操作が苦手、しかも乱視でピントが合ってるかよく分からない)そんな細かいことは関係ないのだ!と言われている様で勇気付けられた。

現代美術作家 シムラヒデミ
主に刺繍糸を素材に作品を制作するアーティスト。大学でファッションデザインを専攻、卒業後3DCG制作の仕事に就く。
2005年より現代美術作家としての活動を開始。デビュー直後にパリで個展を開催する等順調に海外での活動を広げる。2006年より社員旅行をきっかけに好きになった街、上海へ移住。それほど長く住むつもりではなかったものの、リーマンショックによる画廊閉鎖など予想外の展開に翻弄され、7年近く住んでしまう。
2013年12月日本帰国、埼玉県所沢市在住。引き続き現代美術作家として活動。現在、2025年のアーティスト活動20周年の為に作品を作り溜めている。

このブログではアート・文化・歴史に関する考察、自身の活動報告等を投稿しています。
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