飽きっぽい人向け「1日おきに頑張る」体調管理のススメ

飽きっぽい人向け「1日おきに頑張る」体調管理のススメ 作品制作用メモ, 体調管理 Hidemi Shimura

私は現代美術作家としての活動を始める前、会社員としてCG制作の仕事をしていました。締め切り前には徹夜することもあり、とても忙しい毎日でしたが、その頃、体調を崩さずに乗り越えるために実践していたことがあります。それが、「一日おきに頑張る」という方法です。

どういうことかというと、例えば、今日終電近くまで働いたら、次の日は早めに帰って休む、というように、長時間働く日と早めに帰る日を交互に繰り返すことで、生活に緩急をつけるというものです。この方法はただ体力を温存するだけでなく、毎日同じことを繰り返すのが苦手な「飽きっぽい人」にもぴったりの体調管理法だと感じています。

私は作品を作る時だけは集中して単純作業を繰り返すことが出来るのですが、基本的に飽きっぽい性格です。世の中では毎日同じことをコツコツ続ける事が推奨されている気がしますが、私は毎日同じルーティーンを繰り返すのは苦手です。

飽きっぽい人におすすめな理由

毎日同じルーティーンをこなすのが得意ではない人にとって、単調な生活はストレスになりますよね。私もそのタイプで、「今日はここまで頑張る!」と一気に集中する日は充実感がありますが、それが毎日続くと気持ちが途切れがちになります。そこで「一日おき」というリズムを取り入れることで、自然と変化のある生活が作れるのです。リズムを意識的に作り出すことで、仕事と休息のバランスを取り、燃え尽き症候群を防ぐことができるのです。

また、スポーツ科学で知られる「超回復理論」も似た考え方です。筋肉や体力は負荷をかけた後の休息期間中に回復し、さらに強くなるとされています。これを生活に応用すると、一日頑張ることで負荷をかけ、その翌日に回復させるサイクルを作ることが、体調管理や集中力の維持に役立つのです。

さらに、脳科学の分野では、人間の脳は新しい刺激に反応しやすい性質があるとされています。同じ作業を繰り返すと飽きてしまうのはこのためです。一日おきに働き方や過ごし方を変えることで、脳に新鮮な刺激を与え、モチベーションや創造力を保つことができるのです。

なぜ「一日おきに頑張る」事に落ち着いたのか?

当時の私の勤務時間は10時~18時、20時以降まで残業すると会社の経費で晩御飯にデリバリーを頼んでOKというルールがあり、20時前に帰るか、それとも残るか、がある意味迷うポイントになっていました。「自炊した方が体には良いけど、会社で食べれば楽だしお金もかからない、どうしよう?」という点で一日おきに早めに帰るようにしてみたら、体力・気分的に楽だったので「一日おきに頑張る」に落ち着きました。

更に、終電より遅くなった場合、タクシーで帰ってOKという決まりがあり、そこも迷うポイントでした。長時間働くと疲れるけど、タクシーで帰ると楽だからです。つまり、何時に帰るかの選択において、18時・20時・24時の3つの壁が存在していました。

一日おきのリズムがもたらすメリット

私の場合、早く仕事を終わらせた日は家でゆっくりしたり、家事をしたり、遊びに行ったりしていました。食事は基本的に自炊で、毎日では無いですが職場にお弁当を持って行っていたので、早く帰った日はスーパーに寄って買い物をし、料理をしていました。料理は好きなので、私にとっては気分転換になりました。

また、家でゆっくりする以外にも、外食や飲みに行く、映画を見に行く、など「遊び」にも時間を使っていました。家でゆっくりした方が体は休まるのでしょうが、遊びに行くとリフレッシュになります。

リフレッシュすると仕事中も気分良く過ごせるので、職場の人間関係にも良い影響があると思います。

現在の生活への影響

今は特に一日おきのリズムは意識しないで生活していますが、集中的に頑張りすぎてしまう日があるので、翌日は意識的にゆっくりとした時間を過ごします。このバランスがあるおかげで、忙しい日でも息切れせずに体調維持が出来ていると思います。

「一日おきに頑張る」という体調管理法は、忙しい人だけでなく、飽きっぽい人や自分に合ったリズムを見つけたい人にもおすすめです。生活に少し変化を加えることで、新しい発見があるかもしれません。

ちなみに、終電過ぎまで働いてたと書くと、ブラック企業で働いてたみたいに感じられるかもしれませんが、締め切りが終わった後はちゃんと休めました。クリエイティブ職だと締め切りがあるので、締め切り前は忙しいのは仕方が無いと思います。

当時忙しく働いていたおかげで、今でも「締め切り前でも落ち着いて対応が出来る」「突発的に徹夜になっても結構平気」などのメリットがあります。

ただ、一時期CG制作の仕事をしながらアーティスト活動をしていた時期もあって、「両方やったら忙しくて死ぬ…」と思ったので、CG制作の方は辞めました。当時はあまり働き方に自由度が無くて、フルタイムで働くか辞めるかという選択肢しかなかったのですが、今のような柔軟な働き方が出来る社会になっていれば続けていたかもしれません。仕事の内容自体はすごく好きだったので、勿体ないなと思う事もあります。

とにかく、この「一日おきに頑張る」というのは忙しい人におススメなので是非試してみて下さい。

現代美術作家 シムラヒデミ
主に刺繍糸を素材に作品を制作するアーティスト。大学でファッションデザインを専攻、卒業後3DCG制作の仕事に就く。
2005年より現代美術作家としての活動を開始。デビュー直後にパリで個展を開催する等順調に海外での活動を広げる。2006年より社員旅行をきっかけに好きになった街、上海へ移住。それほど長く住むつもりではなかったものの、リーマンショックによる画廊閉鎖など予想外の展開に翻弄され、7年近く住んでしまう。
2013年12月日本帰国、埼玉県所沢市在住。引き続き現代美術作家として活動。現在、2025年のアーティスト活動20周年の為に作品を作り溜めている。

このブログではアート・文化・歴史に関する考察、自身の活動報告等を投稿しています。
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