「面白いほどよくわかる!犯罪心理学」を読んでーコンプレックスと犯罪

「面白いほどよくわかる!犯罪心理学」を読んでーコンプレックスと犯罪  Hidemi Shimura

以前もちょっと興味があって心理学の本など読んでみたりしましたが、最近【続報:首謀者起訴!】暗号資産(仮想通貨)で作品を取り扱われそうになったらどうすればいいのか?の件により、改めて興味が湧きました。この事件はまだ有罪になっていないので何とも言えませんが、裏には更にどろどろしたものが隠れてそうで興味深いです。
特に、以前流行った「平気でうそをつく人たち:虚偽と邪悪の心理学」M・スコット・ペック (著), 森 英明 (翻訳)に出てくる人たちのように、嘘をつくことが日常化している人たちについて興味があります。人は誰でも嘘はつきますが、嘘ばかりついてる人に接してみると、もう嘘をつくのが当たり前、というくらい次々と辻褄の合わない話が出てきます。

  • いつからそんなに嘘をつくようになったのか?生まれつきなのか、何かきっかけがあったのか?
  • 最初は少しだけ嘘つきだったのが段々増えていったのか?
  • 周りの人にばれてると気づいているのか?全然ばれてないと思ってるのか?
  • それともばれていても全然気にしないのか?

等など、気になる事がたくさんありました。

そして、「面白いほどよくわかる!犯罪心理学」内山絢子 (著)を読んでみました。Amazonのkindle unlimitedで無料で読めるので興味があれば読んでみてください。
イラストがたくさんあり、分かりやすい言葉で書かれているので、とても参考になります。

中でも特に興味深かった部分、46-47ページ、108-109ページだけ抜粋で掲載させていただきます。

「面白いほどよくわかる!犯罪心理学」を読んでーコンプレックスと犯罪  Hidemi Shimuraコンプレックスの反動、というのは納得が出来ます。詐欺においては、騙す側も騙される側も「お金儲けをしたい」という共通の目標で結ばれていますが、楽して儲けたいと思って軽い気持ちで投資した人、老後の資金が心配でお金を増やしたいという人、理由は様々です。ですが、お金持ちになって他人を見返してやりたい、という気持ちが引き金となって詐欺に加担してしまった人も一定数いるような気がします。
誰にでもコンプレックスはあり、見返してやりたい気持ちも多かれ少なかれあって当然で、それが何かを頑張る引き金になるのであれば問題ないのですが、その感情が強すぎると犯罪を起こしてしまう事も多々あると思います。

「面白いほどよくわかる!犯罪心理学」を読んでーコンプレックスと犯罪  Hidemi Shimura説明が分かりやすく「なるほど!」と思いました。空想虚言症、演技性パーソナリティ障害、共に、嘘をついているのに態度が自信満々という共通点がある気がします。
すごく分かりやすい嘘、極端に言うと「関西弁が話せないのに大阪出身だと言い張る」みたいな、絶対にばれる嘘をつく時にも自信満々な訳が分かりました。

私が前に抱いていた詐欺師のイメージだと、適当な事を言って毎日遊んで暮らしてそう、というものだったのですが、実際は、嘘を信じ込ませるために、次から次へと嘘を考えなければならず、結構疲れそうな仕事だな、と思いました。
年を取ると自分が前言ったことを忘れちゃったりして、段々言う事に辻褄が合わなくなってしまうので、詐欺師は40歳くらいで定年退職しておいたほうがいい気がします。

最近の詐欺被害者はお年寄りが多いですが、これだけネットにあらゆる情報が溢れ、ネット上に無い情報もデータベース化して保存されるようになると、調べれば嘘はすぐ分かるようになりますし、AIによる検索システムも更に進化して、段々騙される人も減るような気がします。
そう考えると詐欺師って将来無くなる職業の一つなのかもしれません。

「面白いほどよくわかる!犯罪心理学」内山絢子 (著)、犯罪の種類ごとに犯罪者の心理が解説されていて、興味深いので是非読んでみてください。