「個展ができるまで①-なぜ20周年個展をセルフプロデュースしたのか」では、なぜセルフプロデュースで個展をしようと思ったのか?について書きました。
セルフプロデュースで個展を企画しようと思った時、多くの人はまず作品制作のことを考えるかもしれません。しかし、実際には、個展は会場選びの段階から始まっていると私は思います。なぜなら、どの会場を選ぶかによって、展示の規模や必要な作品数、予算、そして来場者層まで大きく変わってくるからです。
私が20周年個展の会場として渋谷ヒカリエ8/CUBEを選んだ理由はいくつかあります。
まず一つは、以前から友人やその他の方々の展示を見に何度も訪れていて、「いつかここで展示してみたいな」と思っていたことです。
展示を見に行くたびに、空間の広さや天井の高さ、来場者の流れなどを自然と観察していました。
作品を見るだけでなく、「もし自分がここで展示するとしたらどうだろう」と考えながら会場を見るのは、とても面白いです。
実際、私はこれまで様々な展示を見に行くたびに、そのような視点で会場を眺めることがよくありました。
もう一つの理由は立地です。渋谷ヒカリエは渋谷駅と直結しており、アクセスが非常に良い場所です。
私はSNSで大きな影響力を持っているわけでもありませんし、有名なアーティストでもありません。
そのため、自分の力だけで多くの来場者を集めるのは簡単ではないと思っていました。
だからこそ、もともと人が集まる場所を選ぶことも大切だと考えたのです。
実際、会場には私の展示を目的に来てくださった方だけでなく、たまたまヒカリエを訪れて展示スペースに立ち寄ってくださった方も多くいました。
個展を開く時、私たちは作品やコンセプトに意識を向けがちですが、「どうやって作品と観客が出会うか」という視点も同じくらい重要だと思います。
もちろん、どの会場が正解ということではありません。
落ち着いたギャラリー空間が作品に合う場合もありますし、商業施設のように人通りの多い場所が向いている場合もあります。
大切なのは、自分の作品や展示の目的に合った場所を選ぶことです。
もしこれから個展を考えている方がいたら、展示を見に行くときに、作品を見るだけでなく、
「なぜ作品をこういう配置にしたのだろう?」
「なぜこの展示はこのような構成になっているのだろう?」
「自分ならどんな展示をするだろう?」
そんなことを考えながら会場を見ると、新しい発見があるかもしれません。
「個展ができるまで」シリーズ記事一覧
- 個展ができるまで①-なぜ20周年個展をセルフプロデュースしたのか
- 個展ができるまで②-会場選びから個展は始まる
- 個展ができるまで③-個展準備で必要な作業を書き出してみた
- 個展ができるまで④-個展当日から逆算したスケジュール例
- 個展ができるまで⑤-個展の規模と作品数を考える
- 個展ができるまで⑥-作品制作が終わっても個展は始まらない
- 個展ができるまで⑦-作品タイトルとステートメントを書く
- 個展ができるまで⑧-ステートメントを書くときに私が気を付けていること
- 個展ができるまで⑨-プレスリリースと広報
- 個展ができるまで⑩-搬入・設営は時間との勝負
- 個展ができるまで⑪-展示が始まってからもやることはたくさんある
- 個展ができるまで⑫-20周年個展を終えて感じたこと


