おすすめの海外輸送サービス -ポチロジ-

おすすめの海外輸送サービス -ポチロジ- 現代美術, 海外輸送, アーティストのための色々, contemporaryart Hidemi Shimura

昨年ポルトガルに作品を送った際、1点だけ大きいサイズの作品があり、EMS等では送れず困ったときにお願いした株式会社ビィ・フォワードさんのポチロジというサービスが良かったので、その時の事を書きます。

まず、日本郵便からの発送では、配送可能サイズの計算方法が独特で、「長辺の長さ 150cm、長さ+横周 300cm以内、重さ 30kg」以内の国がほとんどです。
私の荷物はたしか130x100x10cmくらいだったので、全然サイズオーバーでした。

そうなるとDHLやFedexで送る事になり、送料が高額になってしまいます。
しかし、こういう運送会社では法人契約で、更に年間の送る荷物が多くなるほど送料が安くなるという仕組みになっており、輸送代行サービスを使用した方が送料がかからない事があります。

そして、輸送代行サービスを色々調べて比較した結果、ポチロジさんにお願いし、DHLで荷物を発送する事になりました。

日本からの直行便が無いポルトガルですが、荷物は意外と早く届きました。
しかし、現地より「関税の計算に送料が必要だから、送料がいくらなのか伝えて欲しい。」と連絡があり、どうして関税計算するのに送料も必要あるのだろう?(通常関税は中身のみに課税される)と思ってポチロジさんに確認をお願いしました。
そしたら、ポルトガルはなんと中身だけではなく送料にまで課税されるシステムになっており、そのために送料が必要だったのでした。
最初に私が書いたインボイスだと関税がとても高くなってしまうため、ポチロジさんの方で新しいインボイスを用意してポルトガルのDHLまで送ってくれました。
その結果、関税自体は払う事は免れませんでしたが、すごく高くなってしまう事は回避できました。

関税について、課税方式が国によって異なり、以下のようになっているようです。

  • CIF (Cost, Insurance, and Freight) 価格: 一部の国では、関税を計算する際にCIF価格を使用します。これは商品の価格だけでなく、送料と保険料も含む総額に対して関税がかかります。
  • FOB (Free on Board) 価格: 他の国ではFOB価格を使用し、これは商品の価格のみを対象とします。送料や保険料は含まれません。

ポルトガルはCIF価格に基づいて関税を計算するため、送料にも課税された、という事でした。

そもそも、ポルトガル迄荷物を送るための情報があまりなくて、調べるのに苦労したのを覚えています。たしか、一般家庭向けの荷物にも関税がかけられて困る、というどなたかのブログを読んだ覚えがあり、関税を容赦なくかけてくる国である、という認識になりました。
ですが、ポルトガル自体は建物も景色もきれいで、人も親切なので好きです。

あと、荷物は出来れば月曜に現地に着くように発送した方が良いと思いました。なぜなら、現地に着いてから関税を払うまでの期限が決められていて、遅れると荷物が日本に戻ってしまいます。週末に荷物が着くと、土日を挟む分やり取りがその分遅れてしまって、その間心配して待つことになり、精神的に辛くなるからです。

結局作品は自分も現地に行って、飛行機の預け入れ荷物として持っていくのが一番安全だと思うのですが、最近入国審査が厳しくなっているそうです。
聞いた話によると、アメリカに入国の際、アートイベントで販売するためのグッズを大量に持っていこうとしたら、商用ビザを持ってないのに商品を持ち込もうとしたという事で入国自体を拒否された、というケースもあるそうです。中のグッズだけ没収して入国させてあげればよいのに、厳しいですね。

審査の厳しさは国によって色々ですし、私自身作品を手持ちで運んだ時に荷物を開けられた事は一度もないので分かりませんが、国によっては厳しくなっているらしいです。

というわけで、株式会社ビィ・フォワードさんのポチロジというサービス おすすめですので、海外輸送にお困りの方はご利用ください。(宣伝を頼まれたわけでは全然無いですが、良かったので勝手に宣伝してみました)

インボイスの書き方について、以前書いた「海外へ作品をEMSで送るには―書類の記入方法」も是非ご参考ください。

現代美術作家 シムラヒデミ
主に刺繍糸を素材に作品を制作するアーティスト。大学でファッションデザインを専攻、卒業後3DCG制作の仕事に就く。
2005年より現代美術作家としての活動を開始。デビュー直後にパリで個展を開催する等順調に海外での活動を広げる。2006年より社員旅行をきっかけに好きになった街、上海へ移住。それほど長く住むつもりではなかったものの、リーマンショックによる画廊閉鎖など予想外の展開に翻弄され、7年近く住んでしまう。
2013年12月日本帰国、埼玉県所沢市在住。引き続き現代美術作家として活動。現在、2025年のアーティスト活動20周年の為に作品を作り溜めている。

このブログではアート・文化・歴史に関する考察、自身の活動報告等を投稿しています。
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