アーティストインレジデンスや奨学金に応募するときの心得

とあるアートコンサルタントのサイトの記事より要約 http://www.artbusiness.com/artists.html

応募前に審査のときに作品の写真がどのようにプレゼンされるのかを質問してみるのも役に立つ。大きなスクリーンにプロジェクターで投影されるのか、パソコン上で見られるのか。一人ずつ順番に見るのか、グループごとにまとめて見られるのか。

それらを踏まえたうえで応募用の作品写真を準備すると良い。自分の作品の中で特にプロフェッショナルに見え、強く印象に残りそうな作品を選ぶこと。

作品写真はきちんとピントが合っていて、色味も正しく再現されているものを使うこと。第一段階の審査は書類を読むことなしに作品の写真だけで行われることが多いので強く印象に残る写真を準備すること。

作品についての詳細説明などレジデンスの計画書などその他の文書もまた同じくらい重要である。革新的な試みをサポートすることを好む組織も多いが、アーティストのこれまでの経験を生かし更に進化させるようなプロジェクトが選ばれやすい傾向にある。

何百、何千の応募の中から選ばれる確立を上げるにはプロフェッショナルに見えるような応募書類を準備すること。スペル、文法など基本的なミスが無いようにきちんと書類をチェックすること。安心してあなたとあなたの才能に投資しても大丈夫と思わせるような完璧な書類を準備すること。

募集要項をよく読んで各応募先にあった内容の応募書類などを用意すること。(送付する書類の部数や、要求される作品数、作品の写真の名前の書き方など)

その他のノウハウ
※ アーティストインレジデンスや奨学金への応募にはそれなりの経験が必要とされます。まだ新人で経験の無い人は応募はしばらく待って、自分が住んでいる近くの非営利アート法人やギャラリーで手伝いなどをしながら(ボランティアとかインターンとか)アートショーの知識、経験などを積むと良い。そうした経験を通じて今の自分に適したチャンスとはどんなものなのかが分かるようになります。(補足:ギャラリーといっても日本の場合貸し画廊ばかりで商業画廊はすくないので状況が変わって来ますが…)

※ 毎年なるべくたくさん応募するようにしましょう。選ばれなくてもいちいちがっかりしないように。審査員にも交代があるので今年はだめでも来年は選ばれるということがあるかもしれません。

※ 以前一度も応募したことが無い人は応募書類作成用のワークショップに参加したり(日本にはあまり無さそう)、他の人の応募書類(できれば選ばれた人の)を見せてもらうと良い。また友人のアーティストにどうしたら良いのかアドバイスしてもらうのも良いでしょう。

※ 文章は簡潔で分かりやすいものを書きましょう。審査員は長くてだらだらした文は読みたくありません。

※ 今まで制作した(している)すべての作品情報を含む必要はありません。もし手がけていることがいくつもあるならば主なものをいくつか挙げるだけで留めておきましょう。

※ 応募しようとしているものが自分の活動内容と本当にあっているのか良く検討しましょう。

※ あなたが行おうとしているプロジェクトについて事前にリサーチしておきましょう。きちんと詳細を理解していないと審査員に伝わってしまいます。予算、日数、必要な素材、スペース、器材など調べておきましょう。

※ リファレンス(保証人、推薦人)は大事です。あなたが信頼していて、アート業界に関わりがあって、あなたを固く支持してくれる人にお願いしましょう。応募書類に書く前に前もって本人に許可を得ておきましょう。

してはいけないこと
※ I need money とかI need studio space とか明確な理由なしに曖昧なことを書くのはやめましょう

※ 応募書類に2ページ分のスペースが用意されているのに1段落しか書かないなど内容を省略しすぎるのはやる気が無いように見えるのでやめましょう

※ 行うプロジェクトに関係の無い作品をたくさん添付するのはやめましょう

※ 例えば「プロジェクトを実行するのに1万ドル必要だと思うので必要です」のような曖昧な説明を書くのはやめましょう

※ 同じ応募書類を使いまわすのはやめましょう。審査員にはすぐに分かってしまいます。

※ 本人の許可なしにリファレンス(保証人、推薦人)を書くのはやめましょう

※ 応募要綱で求められていない余分な資料をたくさん追加するのはやめましょう