森山大道式撮影法を試してみる No.2

豫園付近

森山大道氏に習いカメラのファインダーやデジカメのモニターを見ないで(違う方を見ているふりをして)写真を撮影してみようという試み、第2回目。
上海の下町中の下町、豫園あたりに行ってまいりました。もともと中国風の建物があまりない上海では、唯一中国らしさが感じられるエリアです。
こういう人が多い場所でこそ、この撮影法が生きてきます。

この辺りの建物はすごく古いものが残っていますから、東京の昔の下町と同じく家にお風呂がないのは当然の事、トイレもない事も多く、流しが家の外についているなど住むにはとても不便です。
しかも、ごみごみしていて綺麗とは言えませんが、よく見るとかわいい建物が多いし、人々も生き生きしていて行く度に新鮮な発見があるので私は好きです。
いつまで開発されずに残っているか分かりませんが、せめて豫園の近くだけでも古い建物をなるべく保存して欲しいなあと思います。

ちなみに、森山大道氏の写真は、このフリースタイルな撮影法と高いプリント技術の融合により成り立っています。
あのハイコントラストな独特の作品は森山氏が自らプリントしてこそ出せる味わいだそうです。

私自身あまり写真を撮るのは好きではなかったのですが、こういう撮り方もあるんだなあということを知って写真を撮るのが大分好きになりました。

現代美術作家 シムラヒデミ
主に刺繍糸を素材に作品を制作するアーティスト。大学でファッションデザインを専攻、卒業後3DCG制作の仕事に就く。
2005年より現代美術作家としての活動を開始。デビュー直後にパリで個展を開催する等順調に海外での活動を広げる。2006年より社員旅行をきっかけに好きになった街、上海へ移住。それほど長く住むつもりではなかったものの、リーマンショックによる画廊閉鎖など予想外の展開に翻弄され、7年近く住んでしまう。
2013年12月日本帰国、埼玉県所沢市在住。引き続き現代美術作家として活動。現在、2025年のアーティスト活動20周年の為に作品を作り溜めている。

このブログではアート・文化・歴史に関する考察、自身の活動報告等を投稿しています。
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