LOHASの罠と魔法

 引っ越してから衛星放送が見られるようになったので喜んで日本のテレビ見てたら”ロハス生活”?みたいな番組をやってました。超有名ロハス雑誌主催により公園で行われたロハスイベントの模様を放送してました。
 白いエコバッグをわざわざ桜の木の下で草木染(桜の枝使用)してマイデザインに変えよう!みたいなのをやってましたけど、「別に白いまま使えばいいじゃん?」と思うし、「桜の枝はどっから?まさか折ってたりして?」とか「その使って余った染料はどうすんの?水道で洗うの?」とか。どうでもいい細かい事かもしれないけどさ…早い話がエコバッグ→草木染→しかも桜で!超ロハスでしょ?みたいな安易な感じがカチンと来ただけです。テレビって大体そうだけど表面のいい所しか見せないんだもん。
 草木染って言っても媒染剤には鉄とか銅とかアルミとか使いますから残った液を流せば多少なりとも汚染の元になるし、必ずしも環境に優しい方法とは限らないのです。しかも染色に使った鍋はもう料理には使えませんからちょっと無駄です。

 このように!ロハスをうたっていても別の面から見れば実は大して環境に良くない物って他にもいっぱいあるでしょう。ロハスブームで何でもロハスっぽい物を買いたくなってしまうかも知れませんがよーく色んな方向から検討してからにしましょう!

 が、一言言わせて貰えば一般商品より割高なロハスな製品を買うよりも、その分のお金をシルクロード緑化とかなんかそういうのに寄付とかしたほうが長い目で見れば自分にとっても役立つ気がする…

現代美術作家 シムラヒデミ
主に刺繍糸を素材に作品を制作するアーティスト。大学でファッションデザインを専攻、卒業後3DCG制作の仕事に就く。
2005年より現代美術作家としての活動を開始。デビュー直後にパリで個展を開催する等順調に海外での活動を広げる。2006年より社員旅行をきっかけに好きになった街、上海へ移住。それほど長く住むつもりではなかったものの、リーマンショックによる画廊閉鎖など予想外の展開に翻弄され、7年近く住んでしまう。
2013年12月日本帰国、埼玉県所沢市在住。引き続き現代美術作家として活動。現在、2025年のアーティスト活動20周年の為に作品を作り溜めている。

このブログではアート・文化・歴史に関する考察、自身の活動報告等を投稿しています。
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