母の死とひまわりの花②

母の死とひまわりの花② 母の死, 死生観, ひまわり Hidemi Shimura

1月に母が亡くなったときに「母の死とひまわりの花」という記事を書きました。あの頃しばらくどういうわけかTears for Fearsの”Sowing the seeds of love”という曲が頻繁に頭の中で流れるようになり、YoutubeでMVを見てみたら↓最後の方にひまわりの花が出てきたのです。歌詞にも”I Love a Sunflower”と出てきます。
私はこの曲はずっと思い出すこともなかったので、人の記憶力って怖い!と改めて思いました。

最近の私の新シリーズに「記憶の痕跡 -Memory Engrams-」というものがあり、これは脳の奥深くにある神経細胞に記録された記憶の断片が、ある風景や音、匂い、触覚など、何らかの刺激により思い出されるという事をテーマにしています。今回のひまわりの件はまさにこのテーマを彷彿とさせ、やっぱり人間の脳というのは計り知れないと思いました。

“Sowing the seeds of love”とは「愛の種をまく」という意味で、歌詞の内容に反体制的な主張が込められており、たぶんTears for Fearsが他の曲が大ヒットして人気が出た後に自由に好きな事をやってみよう!と思って作ったのではないかと思うのですが、MVも改めて見るとモンティパイソンっぽくアナログでSF感があり、良い感じです。

しかもこの2人はまだ現役で活動していて、年は取りましたが溌溂としていてとてもカッコ良くなっていました。まさに理想的な年の取り方だなあと思います。

現代美術作家 シムラヒデミ
主に刺繍糸を素材に作品を制作するアーティスト。大学でファッションデザインを専攻、卒業後3DCG制作の仕事に就く。
2005年より現代美術作家としての活動を開始。デビュー直後にパリで個展を開催する等順調に海外での活動を広げる。2006年より社員旅行をきっかけに好きになった街、上海へ移住。それほど長く住むつもりではなかったものの、リーマンショックによる画廊閉鎖など予想外の展開に翻弄され、7年近く住んでしまう。
2013年12月日本帰国、埼玉県所沢市在住。引き続き現代美術作家として活動。現在、2025年のアーティスト活動20周年の為に作品を作り溜めている。

このブログではアート・文化・歴史に関する考察、自身の活動報告等を投稿しています。
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